2012年05月16日10:00 【トピックス】
熊谷組は沖縄県の公募事業「微生物等を活用した汚染土壌の浄化処理技術開発事業」によるバイオ処理実証実験を開始
南洋土建株式会社および株式会社熊谷組、テクノス株式会社は、将来の米軍基地移転後の跡地開発における汚染土壌浄化技術に対する沖縄県公募事業に共同応募して採択され、大臣確認(国の安全性評価に適合)を取得した石油分解菌を用いた油汚染土壌の浄化実験を開始した。
3社の土木技術が大きく貢献
実験で使用する石油分解菌は、立命館大学が探索した油分解菌に対して、経済産業省および環境省が策定した「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」への適合確認を申請し、平成23年5月6日付にて経済産業省及び環境省より、指針に適合しているとの大臣確認を受けた微生物を用いる。
沖縄県には多数の米軍基地が存在し、米国での事例でも明らかなように米軍基地跡地には油等の汚染が顕在化している。特に、本実験では沖縄固有の課題、すなわち沖縄特有の粒子の細かい土質の取り扱いや高温多雨という天候下での浄化実験などが存在し、それら課題のブレイクスルーには地元の企業である南洋土建を中心とした3社の土木事業の経験や土木技術が大きく貢献する。また、汚染土壌の浄化に関しては、熊谷組とテクノスが多くの実績を有し、石油分解菌を活用したバイオ浄化実験では、熊谷組が立命館大学と実施してきた共同研究データが参考になる。さらに、本事業終了後には、工法を県内に普及展開させる目的にて工法研究協会を設立し、沖縄県内への技術の普及や新産業の創生を促していく計画だ。