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西松建設は「耐震クリップ工法」のクリップ部の限界耐力を確認

西松建設株式会社は、昨年度、同社と戸田建設(株)および八潮建材工業(株)とで共同開発した「耐震クリップ工法」について、今回実験で、使用するクリップ接合部分の耐力が天井吊元での加速度で2G(2000ガル)以上に耐えることを確認した。

<耐震クリップの限界耐力を測定>

従来、天井の耐震性は、水平方向1G、鉛直方向0.5Gで設計されていた。2011年3月の東日本大震災のあと、「耐震クリップ工法」にどれ程の耐震性があるのかという問合わせが多く、そのため、今回、振動台実験および静的引張実験を行なって耐震クリップの限界耐力を測定した。
在来天井を「耐震クリップ工法」により補強すると、在来天井工法が損傷する約2倍の地震入力でも損傷しなくなることをこれまでに確認していたが、今回確認したのは、ひとつの建物を想定した振動台実験による「耐震クリップ工法」の限界耐力と、接合部分の直接引張試験による耐震クリップ有無による強度差だ。

<今回実験の結果>

1.振動台実験による耐震クリップ付き天井の限界耐力の確認
耐震クリップは、天井の吊元の位置での水平、鉛直方向の加速度が2Gまでは、十分に天井面を保持していることを確認した。

2.接合部分の直接引張試験により引張強度の確認
耐震クリップの有無を変数とした直接引張試験を行い、鉛直方向の引張強度を比較したところ、ばらつきはあったが、最低でも2倍以上の強度差があることを確認した。

西松建設は「耐震クリップ工法」は従来の耐震対策工法と比較して工期、費用の面でかなりの競争力が期待できると考えている。大空間を有する建築物における天井の耐震対策について積極的に営業展開を図っていく予定だ。

関連リンク

西松建設株式会社
http://www.nishimatsu.co.jp/

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