2011年10月20日10:00 【トピックス】
大林組は「コンクリート製造名人」を大門ダムに全面的に採用
株式会社大林組は、コンクリートの安定した品質を確保できる細骨材水浸式計量システム「コンクリート製造名人」を大門ダム建設工事の現場プラントに導入し、ダムコンクリートの製造に全面的に適用したと、10月13日発表した。
細骨材を水に浸したまま測定する新システム
細骨材水浸式計量システム「コンクリート製造名人」は、細骨材を水に浸した状態で容積と質量を測定する新発想のシステムで、細骨材と水の密度差を利用してそれぞれの質量を算出する。同時に、細骨材の表面水率も正確に求めることができるため、正確な計量と配合が可能になり、コンクリートの品質の安定化が図れる。
特に、ダムの建設工事に使用するコンクリートは、わずかに水量が変化するだけで品質が大きく変動する性状のため、製造する際には厳密な水量管理が必要となる。大門ダムの建設工事では、コンクリートの品質確保のための提案技術として評価され、総量で約3万m3のコンクリートの製造に本システムを全面的に適用した。
コンクリート製造名人の特長
1.迅速に水量を自動補正できる
細骨材の表面水を正確に測定し、迅速に水量を自動補正して計量するので、品質の変動が小さく、目標どおりのコンクリートを製造することができる。ダムコンクリートや高流動コンクリートなど、水量の変動が品質に大きく影響するコンクリートの製造に適している。
2.計量値がバッチごとに確認できる
水浸式本システムはバッチごとに細骨材の表面水を測定するので、細骨材と練り混ぜ水の計量値が自動的に補正される。計量印字記録に出力されるので、製造したコンクリートの配合をバッチごとに確認できる。
3.コンパクト化が可能
大門ダムでは、本システムをコンパクト化して現場プラントに設置した。既設のプラントにも設置可能となり、任意の製造プラントにパッケージ化して追加敷設することで、安定した品質のコンクリートの製造が実現できる。
関連リンク
株式会社大林組
http://www.obayashi.co.jp/